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白い熊が第三デッキに現れました。どのような世界からやって来たのか、自分は何者なのか、一切覚えていないそうです。ここへ来る過程で記憶が欠落したのかもしれません。
それでも白い熊はひとつだけ記憶を保持していました。それは「どうしても黒い熊になりたい」という欲求です。デッキをぐるぐると歩き回りながら白い熊は「黒くなりたい。黒くなりたい」と言い続けています。
しかし翌朝には「何色になりたいんだったっけ? 黒であってたかな?」と首を傾げていました。単純に、とても忘れっぽい熊なのかもしれません。